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微細藻類のことを深く知りたい、と思っても、なかなかWeb情報ではほしい情報がないこともあります。そんな時は、最先端情報が集まる学会に足を運んでみるのはどうでしょう?
本記事では、微細藻類に関連する学会情報を紹介します。
微細藻類に関連する学会
日本植物生理学会
日本植物生理学会は、植物の成長、発育、環境応答の仕組みについて、分子や細胞レベルからエコロジーの観点まで多角的に研究を行っています。
植物の生理機能を解明することは、持続可能な農業や環境保全にとって重要です。たとえば、植物が乾燥や塩害などのストレス環境に耐えるメカニズムや、病害に対する防御機構を理解することで、より効率的な栽培技術や耐性を持つ品種の開発が可能になります。光合成だけでなく、ホルモンによる成長制御、栄養や水分の吸収機構、さらには植物の内部時計に関する研究も進んでおり、学会の年次大会では最新の研究が発表されています。
学会情報:第65回日本植物生理学会年会
2024年3月17日(日)~3月19日(火)@ 神戸国際会議場
日本藻類学会
藻類に特化した研究を行う日本藻類学会は、藻類の生理、生態、遺伝学から、バイオマスエネルギーや食品、医薬品などの実用利用に至るまで多様な研究が進められています。
藻類は、地球温暖化の抑制や食料問題解決への貢献が期待される生物資源として注目を集めています。たとえば、微細藻類は水中でCO₂を吸収しつつ、バイオ燃料の原料や高栄養価の食品成分としてのポテンシャルを持っています。藻類のもつ多様性や成長の早さを活用し、環境負荷を抑えた持続可能な社会構築に寄与する技術開発が、研究テーマとしても重要視されています。
学会情報:日本藻類学会第 48 回大会
2024年3月22日(金)~3月24日(日)@ 神戸大学
マリンバイオテクノロジー学会
マリンバイオテクノロジー学会は、海洋資源の活用と持続可能な技術の発展を目指す学会で、特に海洋生物の持つ独自の機能や特性に着目しています。
海洋生物資源を医薬品、化粧品、バイオ燃料、食品など幅広い産業へ応用するための研究が行われ、微細藻類や海藻、深海微生物、海洋性コラーゲンなどが研究対象です。たとえば、微細藻類は二酸化炭素の吸収が早く、バイオ燃料や高栄養価食品としての利用が期待されています。また、深海微生物が持つ極限環境への耐性を活かし、医薬や新素材の開発も進んでいます。これにより、環境負荷を低減しつつ、新たな技術と産業の創出に貢献することを目指しています。
学会情報:第24回 マリンバイオテクノロジー学会
令和6年5月25日(土)・26日(日)@ 筑波大学
日本生物工学会
日本生物工学会は、バイオエンジニアリング技術を用いた微細藻類の応用に関する研究が行われています。微細藻類を用いたバイオ燃料やバイオプラスチックなどの開発がテーマで、特に環境負荷の少ない新たな材料やエネルギー資源の提供に向けた研究が進められています。産業応用の観点から、藻類の大量培養技術やコストの効率化なども研究されており、持続可能な社会の実現に向けた応用が期待されています。
学会情報:第76回日本生物工学会大会(2024)
2025年9月10日(水)~12日(金)@ 広島工業大学 五日市キャンパス
日本植物学会
日本植物学会は、植物科学の総合的な発展を目指し、植物学全般にわたる幅広い研究分野をカバーする学会です。
植物分類学、進化学、形態学、さらには遺伝学や生態学も含まれ、さまざまな植物に関する知見を深めることに焦点を当てています。多様な植物の特性を理解することで、植物の保存や環境保全への貢献も重要視されています。また、日本植物学会は国際的な学術交流も盛んであり、研究者同士の情報交換や協力体制の強化を目的とした学術集会を定期的に開催しています。
こうした活動を通じて、植物学分野の発展と、社会的課題の解決にも貢献しています。
学会情報:日本植物学会第88回大会(宇都宮)
2024年9月13日(金)~ 16日(月・祝)@ 宇都宮大学 陽東キャンパス
日本光合成学会
日本光合成学会は、植物や藻類が行う光合成を中心に、エネルギーの生成や物質変換のメカニズムを研究しています。
特に、太陽光を化学エネルギーに変換する過程は、再生可能エネルギーの利用技術やバイオマスエネルギーの発展にとっても重要です。学会では、植物の光合成メカニズムの理解を進めることで、食料生産や温室効果ガスの削減に寄与する技術開発が進められています。
また、日本国内の研究成果を国際的に発信する場としても機能しており、学術交流や産業界との連携も積極的に行われています。
学会情報:第14回日本光合成学会年会およびシンポジウム
2024年9月18日(水)~9月21日(土)@ 神戸ファッションマート