【カネカ×神戸大学】シアノバクテリアで生分解性プラスチックの高生産に成功

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神戸大学とカネカの共同研究により、光合成細菌「シアノバクテリア」を使った生分解性プラスチックの短期間での高生産に成功しました。

当検討には、神戸大学の神戸大学先端バイオ工学研究センターの稲辺宏輔 博士研究員(研究当時)、秀瀬涼太特命准教授、加藤悠一特命助教(研究当時)、蓮沼誠久教授らの研究グループが参画しており、高い技術検討が実施されています。

この技術が実用化されれば、二酸化炭素(CO₂)を活用した持続可能なプラスチック生産が可能になります。
環境に優しい素材が増え、プラスチックごみ問題の解決にも貢献すると期待されています。

研究チームは、シアノバクテリアの遺伝子を改変し、成長しながら同時にポリヒドロキシ酪酸(PHB)という生分解性プラスチックを生産できる新しい仕組みを作りました。これにより、従来の4倍の速度でPHBを生産できるようになりました。この成果は、国際学術誌「Metabolic Engineering」に掲載され、大きな注目を集めています。

本記事では「【カネカ×神戸大学】シアノバクテリアで生分解性プラスチックの高生産に成功」について紹介します。

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神戸大学とカネカの共同、シアノバクテリアが切り開く新たな可能性

神戸大学とカネカによる研究概要を紹介します。

 

シアノバクテリアとは?

シアノバクテリアは、光合成を行う微細藻類とも言われており、大気中のCO₂を取り込みながら生育します。

海水中でも生きることができるため、淡水資源を必要とせず、持続可能な生産システムの構築に適しています。

今回の研究では、このシアノバクテリアを活用し、CO₂を直接PHBへと変換する新技術が開発されました。PHBは、自然界で分解されるプラスチックであり、環境負荷の少ない素材として注目されています。
この技術が発展すれば、従来の石油由来プラスチックの代替として、幅広い製品に利用できるようになるでしょう。

成長と同時にPHBを生産する新技術

従来のシアノバクテリアによるPHB生産は、細胞を増殖させた後にプラスチックを作る2段階プロセスが必要でした。
しかし、今回の研究では、成長と同時にPHBを生産する「成長連動型生産システム」が開発されました。

これにより、PHBの生産速度が飛躍的に向上しました。具体的には、7日間の培養でPHB生産量が約1.1 g/Lとなり、従来技術の約4倍の生産性を達成しました。

この成果は、バイオプラスチックの大量生産に向けた大きな進歩となります。

環境に優しい未来のものづくり

シアノバクテリアを活用することで、環境に優しい素材を持続的に生産することが可能になります。
この技術は、以下のような環境問題の解決に貢献すると期待されています。

  • CO₂削減に貢献:大気中のCO₂を活用するため、地球温暖化対策につながる。
  • 石油依存からの脱却:石油由来プラスチックの代替として、資源の枯渇問題を解決できる。
  • 生分解性の向上:従来のプラスチックごみによる海洋汚染問題の軽減が期待できる。

特に、ショッピングバッグや食器など、日常的に使われるプラスチック製品に応用することで、サステナブルな社会の実現に大きく貢献できるでしょう。

神戸大学とカネカの共同の研究成果の詳細と技術革新

神戸大学とカネカは、どのようにして上記のような可能性を新たに見出したのでしょうか。

 

遺伝子組み換えによるPHB生産能力の向上

神戸大学とカネカの今回の研究では、シアノバクテリアに「特定の遺伝子を組み込むこと」で、PHBの生産能力を飛躍的に向上させました。

株式会社カネカの持つバイオ技術を活用し、PHBを効率よく合成できる遺伝子群を導入しました。

この遺伝子組み換えにより、シアノバクテリアはCO₂を吸収しながらPHBを合成する能力を持つようになりました。
また、光合成のエネルギーを最大限に活用し、より短期間で高い生産性を達成することが可能になりました。

生産性向上のための代謝工学の活用

シアノバクテリアのPHB生産性を向上させるために、代謝工学の手法も活用されました。
特に、メタボローム解析という技術を用いて、PHBの合成に必要な代謝経路を詳細に調査しました。その結果、PHBの原料となるアセチルCoAの生産量を増やすことが、生産効率の向上につながることが判明しました。

この知見を活かし、特定の遺伝子を改変することで、アセチルCoAの供給量を増加させ、PHB生産量の大幅な向上を実現しました。

大規模生産に向けた展望

今回の研究成果は、将来的な大規模生産への応用も視野に入れています。
とくに、以下のような分野への展開が期待されています。

  • バイオプラスチックの大量生産:ショッピングバッグや食品容器など、日常的なプラスチック製品への応用。
  • バイオ燃料の生産:PHBを燃料として利用する技術開発。
  • 機能性食品への活用:栄養価の高い素材として、健康食品などへの応用。

カネカの「Green Planet®(PHBH)」などの生分解性プラスチック製品にも、この技術が活かされる可能性があります。
さらに、燃料や医薬品の分野でも、光合成を活用した新たなものづくりが進展していくでしょう。

まとめ「【カネカ×神戸大学】シアノバクテリアで生分解性プラスチックの高生産に成功」を知り、より良い美藻生活を!

本記事では「【カネカ×神戸大学】シアノバクテリアで生分解性プラスチックの高生産に成功」について紹介しました。

神戸大学とカネカの研究チームが開発したシアノバクテリアを活用した生分解性プラスチックの高生産技術は、環境負荷を抑えながら持続可能な社会を実現する大きな可能性を秘めています。
今回の成果により、CO₂を直接プラスチックに変換する革新的な技術が実現し、従来の4倍のスピードで生産できるようになりました。

今後、この技術が実用化されれば、私たちの日常にあるプラスチック製品が、より環境に優しいものに変わっていくかもしれません。
さらに、バイオ燃料や健康食品など、さまざまな分野への応用も期待されます。

持続可能な未来を築くために、シアノバクテリアの可能性はますます広がっています。
この研究の進展を見守りながら、次世代のバイオものづくりに期待しましょう。

参考:神戸大学

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