微細藻類で山林の緑化に新技術！日健総本社がドローン活用のBSC工法を実施

自然を守る新しい手法として注目される「BSC工法」を、健康食品メーカーの日健総本社がドローン技術と組み合わせ、山間部での緑化に挑戦しました。

岐阜県山県市の山林で行われたこの施工実験は、微細藻類を土壌に散布して植物の生育環境を改善し、荒れた地面をより早く緑化することを目指しています。山崩れで荒れてしまった斜面の回復が期待されるだけでなく、施工の効率化やコスト削減にもつながるとされ、今後の自然環境の保護に役立つ新たな技術として大いに期待が高まっています。

微細藻類とBSC工法で実現する土壌改良

BSC工法は、BSC工法は「Bio Soil Conditioning（バイオソイルコンディショニング）」の略称で、微細藻類を土壌に散布することで植物の根が付きやすい表面環境を整え、自然の力で植物が育つ環境を作る方法です。これにより、従来よりも早い緑化が期待され、荒れた山林の復元を促進します。

微細藻類の力で土壌を活性化

微細藻類は、土壌に散布されると栄養供給や水分保持力を高め、植物が根を張りやすくする効果があります。自然環境を傷つけずに活用できるため、山地や山間部などの手つかずの土地でも植物の成長をサポートできるのが特徴です。これにより、劣化した土地でも再び植生が回復する可能性が高まります。

ドローン活用で広範囲かつ効率的な施工

BSC工法の施工にドローンを使用することで、人や重機が入りにくい山間部でも容易に微細藻類の散布が可能となりました。ドローンによる空中散布は広範囲を短時間で覆えるため、従来の方法に比べてコストや時間の面でも優れた効果を発揮します。また、従来より施工費用が抑えられる点も、今後の普及にとって大きな利点です。

荒地の緑化回復が期待される山県市の試験施工

今回の施工は、2023年の大雨で崩壊した山県市の山林斜面で行われ、約500平方メートルの範囲に微細藻類を散布しました。この試験的な施工の経過は定期的に観察され、効果が確認されればさらに広範囲への応用が進む予定です。従来の復旧工事が難しい土地に新しい手法が生かされ、より効率的な植生回復が期待されています。

微細藻類の土壌改良への効果

日健総本社が使用する微細藻類には、土壌改良に役立ついくつかの特性があるため、今回のような山間部での緑化に適しています。以下の理由が、日健総の微細藻類が土壌改良に向いていると考えられています。

1. 栄養供給と土壌活性化

微細藻類は、土壌に必要な栄養素（窒素やリンなど）を含んでおり、これが散布されると植物が根を張るために必要な栄養供給源となります。栄養豊富な環境を作り出すことで、特に荒れ地や劣化した土地でも植物が根付きやすくなります。

2. 水分保持力の向上

微細藻類は保水力が高く、土壌に水分を長く留めることができます。山間部の土壌は乾燥しやすく、植物の発芽や根付きを難しくしますが、微細藻類が含む成分は土壌の水分保持力を高め、植物が安定して育ちやすい状態を保ちます。これにより、雨が少ない場所でも植生の維持が可能です。

3. 天然素材で環境負荷が少ない

日健総の微細藻類は天然素材であり、化学肥料や合成成分を含まないため、自然環境への負担が少なく、周囲の生態系を壊さない特徴があります。山林などの自然が多く残るエリアでは、このような自然由来の成分が土壌改良に適しています。

ドローン施工による効率化と微細藻類の特性の組み合わせ

微細藻類は軽量で拡散しやすいため、ドローンで広範囲にわたって均一に散布しやすいことも利点です。特に山間部では、人手で資材を運搬したり作業することが難しいため、ドローンによる施工が重要です。微細藻類の拡散性とドローンの機動力を組み合わせることで、手つかずだった山腹や崩落地にも簡便かつ効果的に土壌改良が可能になります。

日健総本社の微細藻類とBSC工法の組み合わせは、植物が育ちやすい環境を整えるだけでなく、従来の方法よりも環境負荷が低く、劣化した土地でも持続的に活用できる可能性があるため、土壌改良に非常に適しているのです。